ひとつの意見

今日はかなり私的な考えです。
小泉さんの参拝で賛否両論ひしめき合っているみたいで。

うーん。
小泉さんの気持ちも、中国・韓国の気持ちも、参拝してほしい遺族の気持ちも、遺族だからこそ参拝してほしくない気持ちも、「今日、何の日？」って言っちゃう若者の気持ちも、それぞれ理解できる。
いったいこの中の、誰が正しくて、誰が間違ってるんだろう。私にはわからん。

でもひとつだけ言えるのは、戦争はだめです。
あんなもの、何ひとつとしていいことなんてない。
きれいごとだろうか。
だって戦争なんて理解できないんだもの。

私も９．１１で家族を殺されていたら、戦争に賛成しただろうか。
国のため家族のためなら、戦争に参加するだろうか。
自分のこころに問うてみる。
正直なところ、本当にそのときになってみないとわからない。明日の自分のこともわからないんだから。
でも今ならNO.と言う。
だって大事な人を失う気持ちはわかるから。帰ってこないさみしさがわかるから。
私がそれでも生きていられるのは、これが母自身が選んだ人生だと思えるからだ。
でも故意にこんな気持ちを他の人に味わわせたいとは到底思えない。
この喪失感は果てしない。それを埋めるのにどれくらい時間を要することか。
今から途方に暮れているのに。
しかし喪失感が大きいからこそ、大事な人を殺されたりしたら、報復してやりたいと思うのだろうか。
他の人の意見はわからない。様々だろう。
当時の状況で戦争反対なんて言っていたら非国民。
自分の命も守らなければならないし、家族や国、守るべきものがたくさんあったんだろう。
しかし戦没者は国のために死んでいったが、誰かの大事な人も殺しているかもしれないという事実。
国の犠牲になったと思う日本人は多いと思うけど、それでも国の方針に加担してしまったということは、被害者であると同時に自分も加害者であるという意識は忘れてはいけないんじゃないだろうか。
それは他国に対してだけではなく、亡くなったたくさんの日本人に対しても。
小泉さんは日本の戦没者を慰霊するなら、他の国の戦没者の慰霊も行わないといけないんじゃないか。

イラクを攻撃するアメリカを擁護する小泉さん。を選んだ日本国民。
他人を攻撃することを容認する宗教。信仰って何？
一方的に悪とか、善なんていうことはありえない。
なぜそんなに争うのか。
戦争ってなんだ。
ただ生きているだけでも、苦しいことばかりで大変なのに、なんであんなことするんだろう。
意味わからん。

そんなことを思いながらテレビの報道を眺めていた。
終戦記念日に寄せて。